【FP2級AFP過去問”解説”】~2018年9月学科・相続~

【FP2級AFP過去問”解説”】2018年5月・実技(問1~10) | 酒井FP綜合事務所

FPやなちゃん | 酒井FP綜合事務所2018年9月検定の過去問を解説します。

学科【相続】問51~問60


問51. 民法における親族

親族等に係る民法の規定に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1.親族の範囲は、6親等内の血族、配偶者および3親等内の姻族である。
2.特別養子縁組が成立した場合、原則として養子と実方の父母との親族関係は終了する。
3.相続人が被相続人の子である場合、実子と養子の別なく、原則として各自の相続分は同等であるが、嫡出でない子の相続分は、嫡出子の2分の1である。
4.直系血族および兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務があるが、家庭裁判所は、特別の事情があるときは、3親等内の親族間においても扶養の義務を負わせることができる。

答え.3

3.不適切
相続人が被相続人の子である場合、実子と養子の別なく、各自の相続分は『同等』です。なので、非嫡出である子の相続分も、嫡出子の相続分と同等の割合となります。


問52. 贈与税の課税財産

贈与税の課税財産に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1.契約者(=保険料負担者)が母、被保険者が父、保険金受取人が子である生命保険契約において、父の死亡により子が受け取った死亡保険金は、子が母から贈与により取得したものとして贈与税の課税対象となる。
2.子が、父の所有する土地を使用貸借によって借り受けて、その土地の上に自己資金で建物を建築して自己の居住の用に供した場合には、子が父から借地権相当額を贈与により取得したものとして、贈与税の課税対象となる。
3.父が、その所有する土地の名義を無償で子の名義に変更した場合には、原則として、子が父からその土地を贈与により取得したものとして、贈与税の課税対象となる。
4.離婚による財産分与として取得した財産は、その価額が婚姻中の夫婦の協力によって得た財産の額等を考慮して社会通念上相当な範囲内である場合、原則として、贈与税の課税対象とならない。

答え.2

2.不適切
子が、父の所有する土地を使用貸借(タダで借りること)によって借り受けて、その土地の上に自己資金で建物を建築して自己の居住の用に供した場合『使用貸借による借地権は0(ゼロ)』で評価されます。なので、父からの贈与はなかったものとされ、子に贈与税は課税されません。父からすると、実際の状況は貸宅地(子に土地を貸している)ですが、使用貸借のため自用地(自分が使うための土地)として評価します。


問53. 贈与税の計算

贈与税の計算に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

1.父と母のそれぞれから同一の年において財産の贈与を受け、いずれの贈与についても暦年課税の適用を受けた場合の贈与税額の計算においては、贈与税の課税価格から基礎控除額として最高220万円を控除することができる。
2.贈与税の配偶者控除の適用を受ける場合の贈与税額の計算においては、贈与税の課税価格から基礎控除額を控除することができない。
3.相続時精算課税制度を選択した場合、特定贈与者からの贈与により取得した財産に係る贈与税額の計算上、贈与税の税率は、贈与税の課税価格に応じた超過累進税率である。
4.相続時精算課税制度を選択した場合における贈与税額の計算において、贈与税の課税価格から控除する特別控除額は、特定贈与者ごとに累計で2,500万円である。

答え.4

1.不適切
父と母のそれぞれから同一の年において財産の贈与を受け、いずれの贈与についても暦年課税の適用を受けた場合の贈与税額の計算においては、贈与税の課税価格から基礎控除額として『最高110万』を控除することができます。暦年課税の基礎控除額は、受贈者単位でカウントします。

2.不適切
贈与税の配偶者控除の適用を受ける場合の贈与税額の計算においては、贈与税の課税価格から『配偶者控除(最高2,000万)』『基礎控除額(最高110万)』を控除することができます。

3.不適切
相続時精算課税制度を選択した場合、特定贈与者からの贈与により取得した財産に係る贈与税の税率は『2,500万』の贈与を超えた部分に対して『一律20%』です。


問54. 法定相続分

下記<親族関係図>において、Aさんの相続に係る民法上の相続人およびその相続分の組み合わせとして正しいものはどれか。なお、DさんはAさんの相続開始以前にすでに死亡している。

1.配偶者Bさん1/2、長男Cさん1/2
2.配偶者Bさん1/2、長男Cさん1/4、二男の妻Eさん1/4
3.配偶者Bさん1/2、長男Cさん1/4、孫Fさん1/8、孫Gさん1/8
4.配偶者Bさん1/2、長男Cさん1/6、孫Fさん1/6、孫Gさん1/6

答え.3
被相続人であるAさんの相続により法定相続人となるのは『配偶者Bさん・長男Cさん・孫Fさん・孫Gさん』の計4人です。
※二男Dさんは、Aさんが亡くなる前に亡くなっている(以前死亡)ので、孫Fさん、孫Gさんが代襲相続人となり、Dさんの相続分を引き継ぎます。
そして、配偶者は常に相続人です。残りの相続人は第1順位である子や孫(直系卑属)ですから、配偶者の相続分は『1/2』となり、残りを子である長男Cさんと二男Dさんで均等に分けます。『長男1/4・二男1/4』二男は以前死亡ですから孫へ代襲相続してさらに均等に分けます。『 孫Fさん1/8・孫Gさん1/8 』
・配偶者Bさん『1/2』
・長男Cさん『1/4』1/2×1/2
・孫Fさん『1/8』1/4×1/2
・孫Gさん『1/8』1/4×1/2


問55. 相続の承認・放棄

民法で規定する相続の承認および放棄に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

1.相続の放棄をしようとする者が一人でもいる場合は、相続の開始があったことを知った時から原則として3ヵ月以内に、共同相続人全員が、家庭裁判所に対して、相続の放棄をする旨を申述しなければならない。
2.推定相続人が相続の開始前に相続の放棄をしようとする場合は、家庭裁判所に対してその旨を申述して許可を受ける必要がある。
3.限定承認をしようとする場合、相続の開始があったことを知った時から原則として3ヵ月以内に、その旨を家庭裁判所に相続人全員が共同して申述しなければならない。
4.相続人が相続の放棄をした場合、放棄をした者の子が、放棄をした者に代わって相続人となる。

答え.3

1.不適切
相続の放棄は、相続の開始があったことを知った時から原則として『3ヵ月以内』単独で、家庭裁判所に対して相続の放棄をする旨を申述することができます。

2.不適切
相続の開始前に相続の放棄をすることはできません。遺留分の放棄については、相続の開始前でも家庭裁判所に申述することができます。

4.不適切
放棄をした者の子は、放棄をした者に代わって相続人となることができません。
※欠格や廃除、以前死亡の場合には、代襲相続ができます。


問56. 相続税の非課税財産

相続税の非課税財産に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1.業務上の死亡による死亡退職金の非課税限度額は、被相続人に係る賞与以外の普通給与の3年分相当額である。
2.相続の放棄をした者が受け取った死亡保険金については、死亡保険金の非課税金額の規定の適用を受けることができない。
3.死亡保険金の非課税限度額は、「500万円×法定相続人の数」の算式により計算した金額である。
4.相続人が、相続または遺贈により取得した財産のうち、相続税の申告期限までに国に寄附(贈与)した財産の価額は、原則として、相続税の課税価格に算入されない。

答え.1

1.不適切
相続人が受ける死亡退職金の非課税限度額は『500万×法定相続人の数』によって算出された金額です。
設問文は、業務上の死亡による弔慰金の非課税限度額です。


問57. 相続税の申告と納付

相続税の申告と納付に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

1.相続税の計算において、「配偶者に対する相続税額の軽減」の規定の適用を受けると配偶者の納付すべき相続税額が0(ゼロ)となる場合、相続税の申告書を提出する必要はない。
2.相続税を金銭で納付するために、相続により取得した土地を譲渡した場合、その譲渡に係る所得は、所得税の課税対象とならない。
3.期限内申告書に係る相続税の納付は、原則として、相続人がその相続の開始があったことを知った
日の翌日から10ヵ月以内にしなければならない。
4.相続税は金銭により一時に納付することが原則であるが、それが困難な場合には、納税義務者は、任意に延納または物納を選択することができる。

答え.3

1.不適切
『配偶者に対する相続税額の軽減』の適用を受けて、配偶者の納付すべき相続税額が0(ゼロ)となった場合であっても、相続税の申告書を提出する必要があります。

2.不適切
相続税を金銭で納付するために、相続により取得した土地を譲渡して所得があった場合は、所得税が課税されます。

4.不適切
相続税は金銭により一時に納付することが原則であるが、それが困難な場合には、任意ではなく、税務署が認めた場合に延納または物納ができます。


問58. 宅地の相続税評価

相続税における宅地の評価に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

1.宅地の評価方法には、路線価方式と倍率方式があり、それぞれの評価において用いる路線価および倍率は、いずれも路線価図に公表されている。
2.路線価方式における路線価とは、路線に面している標準的な宅地の3.3㎡当たりの価額である。
3.宅地の評価方法として、路線価方式と倍率方式のうち、どちらの方式を採用するかについては、納税者が任意に選択することができる。
4.倍率方式とは、宅地の固定資産税評価額に国税局長が一定の地域ごとに定めた倍率を乗じて計算した金額によって評価する方式である。

答え.4

1.不適切
路線価方式と倍率方式について、路線価は『路線価図』に公表され、倍率は『評価倍率表』に公表されています。

2.不適切
路線価は、路線に面している標準的な宅地の『1㎡当たりの価額』で、千円単位で表記されています。

3.不適切
路線価方式と倍率方式のうち、どちらの方式を採用するかについては、国税庁がそれぞれ定めています。簡単にまとめると
・市街地:路線価方式
・市街地以外:倍率方式

として評価するので、納税者が任意に選択することはできません。


問59. 家屋の相続税評価

下記<資料>に基づき、賃貸の用に供しているマンション(家屋)の相続税評価額として、最も適切なものはどれか。

1.2,100万円
2.3,000万円
3.7,000万円
4.7,900万円

答え.3

賃貸用マンション(家屋)の相続税評価額は『貸家』として評価します。
固定資産税評価額 ×( 1 - 借家権割合 × 賃貸割合 )
10,000万 ×( 1 - 30% × 100% )= 7,000万
※借家権割合は全国一律30%で評価すると定められています。
つまり、自分の資産であるマンションを他人に貸すことで、1億から7,000万に評価額を下げることができたということですね。


問60. 相続税・贈与税の各種法令

平成30年中に開始する相続に係る相続税および平成30年中の贈与に係る贈与税に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1.被相続人の課税遺産総額に、その法定相続人の法定相続分を乗じた金額が6億円を超える場合、その超える部分に係る相続税の税率は最高税率の55%である。
2.平成30年1月1日において20歳以上の孫が、祖父から平成30年中に財産の贈与を受け、暦年課税の適用を受けた場合の贈与税額は、特例税率(特例贈与財産に適用される税率)を適用して計算する。
3.「非上場株式等についての贈与税の納税猶予及び免除の特例」の適用を受ける場合でも、所定の要件を満たしていれば、相続時精算課税の適用を受けることができる。
4.「直系尊属から結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税の特例」における非課税拠出額の限度額は、受贈者1人につき1,500万円である。

答え.4

4.不適切
『直系尊属から結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税の特例』における非課税拠出額の限度額は、受贈者1人につき『1,000万』です。
※1,000万のうち、結婚に関する支出の費用は300万が限度です。

※参考:日本FP協会


過去問一覧に戻る


1日で完結!~FP2級試験対策集中講座~ | 酒井FP綜合事務所

FP2級・3級 通信講座 | 酒井FP綜合事務所>

オリジナルテキスト製本版 | 酒井FP綜合事務所