にししのギモン(8)~どうして大学に行くの?~

にししのギモン(8)~どうして大学に行くの?~ | 酒井FP綜合事務所

● なぜ、奨学金で自己破産が起こるのか

昨今、奨学金が原因で自己破産をする若者が増えています。

進学を経済的な事情であきらめざるを得ない人たちを支援するために誕生した『奨学金制度』ですが、この奨学金を借金だと認識せずに暮らしていると大変なことになります。

奨学金のメリットとして、借りるときの要件や利率が銀行からの借り入れと比べたときにすごく安いことがあげられます。ただ、いざ返せなくなったときには他の借金と同様にブラックリストに載ったり、財産の差し押さえを受けることがあります。

奨学金は国が認めている公的な教育ローンです。

この事実を改めて認識しておく必要があるかと思います。

※ 奨学金の仕組みについては【 こちら

国の奨学金を返せず自己破産するケースが、借りた本人だけでなく親族にも広がっている。過去5年間の自己破産は延べ1万5千人で、半分近くが親や親戚ら保証人だった。奨学金制度を担う日本学生支援機構などが初めて朝日新聞に明らかにした。無担保・無審査で借りた奨学金が重荷となり、破産の連鎖を招いている。

※ 2018/02.12朝日新聞より引用

● とりあえず大学へ行くなら行かない方がいい。

そもそも大学って行く必要があるのでしょうか。

私自身も奨学金制度を活用して大学を卒業した身ではありますが、多額の借金をつくってまで卒業することもなかったなぁ…。なんて思うことがたまにあります。

大学を卒業すると安定した企業に就職できるとか、大学を出ていないから人生負け組だとか。もうそんな時代ではないような気がします。もちろん、大学を卒業したメリットもたくさんある(資格を取る時に学士が求められるとか)のですが高い学費を払った対価を得ているかというとそんなこともありません。

実際に、最終学歴が高卒でも立派に仕事をしている人はたくさんいます。また、〇〇大学卒業なんて肩書はあるけど実際にしている仕事は大卒じゃなくてもいいじゃないかって人も大勢います。

『〇〇を勉強したい!』とか『花のキャンパスライフをエンジョイしたい!』とかの目的があれば別ですけど、『親が行けって言うから…。』とか『なんとなく大学出ておこうかな…。』っていう程度の目的なら別に大学出てなくてもいいんじゃない?って感じます。

だって大学の学費ってやっぱり安くないから(+_+)

● 奨学金を返せないなら…。

奨学金を返せない=自己破産

これってすごく極端な行動ではないでしょうか。

本当に奨学金を返せないならその事情を日本学生支援機構に伝えることをオススメします。

“返還期限の猶予”や“返還額の減額”を受けることができる場合もあるからです。

返せないから自己破産すればいいやって考えはいかがなものでしょうか。。

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もし、あなたが奨学金を借りていて返済が困難だと感じることがあれば上記の表を思い出してください。

会社から給与をもらっている場合は、収入を要件としてあなたが大変な事情を考慮します。

自分で事業をしていて給与以外に収入がある場合には、所得を要件としてあなたが大変な事情を考慮します。

ちなみに、申請をする際には源泉徴収票所得証明書の送付が必要ですのでご注意ください。

● 自己破産をすると…。

やっぱり自己破産はオススメしません。

とくに奨学金は連帯保証人を設定している人が多いので、有効な対策といえない(※)ことも理由の一つです。

※自己破産をしても、奨学金の負債は連帯保証人へと受け継がれるだけ。

また、借金がほとんどなくなる代わりにできなくなることも多いので、本当に借金で苦しんでいる人でも自己破産をするかどうかは真剣に考えてほしいです。できることなら人生において自己破産を経験しないのが理想です。

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借金の返済に追われ、自己破産を考えたときには上記の表を参考にしてください。

ちなみに、ギャンブルやクレジットカードでの借金では自己破産手続が認められにくいので注意が必要です。

● なんのための大学なのか

どうして大学に行く必要があるのか。

その質問に答えるとすれば、これからの選択肢が広がるからです。

実は、大学を出ていないとできない仕事はほとんどありません。でも、もっと専門的な勉強したいとか仕事に活かしたい資格を取得したいと考えたときに『大学に行っていたらよかったなぁ…。』と思う日が来るかもしれません。

ただ、人生設計の相談でよく聞くのが、『子どもが大学を卒業するまでの資金を準備したい』といった相談です。

教育資金を計画するときには子どもの進学先に合わせて資金を準備する必要があります。

そのため、

  • 子どもがどこまで進学するのか
  • 学校は私立か公立か
  • 大学は文系か理系か

など、必要な資金をあらかじめ知ったうえで教育資金を準備することが有効な方法です。

ただ、大学については本人の意志をしっかり聞いたうえで資金計画を立てることをオススメします。

先ほども記述したとおり大学へ進学する際には明確な目標がないと、『せっかく大学を出たのに…。』となってしまうことがあるからです。

それでも子どもが大学へ進学したいと言うのなら

  • 奨学金を本人に返済させること
  • 親が学費を半分負担すること
  • 親が学費を立て替えて、後から本人に返済させること

も候補として考えると良いでしょう。

そうすると、自分がなんのために大学へ進学したのかが自覚しやすいからです。

奨学金で自己破産をしないためには収入と支出のバランスをしっかりと計画することが大切です。

また、大学卒業後に離職するようなことがあった場合には、返済を”猶予”あるいは”減額”できる制度があることを知っておくと返済に困ることはないでしょう。

どうして大学へ通いたいのか、大学で何をしたいのか。子どもと話し合う時間を設けてみるのもいいかもしれませんね。

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